25日のクリスマスの夜は、音楽モノの番組をなんとなく見たりしながらのんびりと過ごしていました。夜10時からのNHK総合の「究極ヒットパラダイス~アラフォークリスマス」。ばぶりーな時代にヒットした和製クリスマスソングが続々と登場するというので楽しみにしていたのですが、なんだか思っていたよりも華のない内容でガッカリ。“アラフォーを舐めてんのか”といった具合で、番組としてもスカスカの印象でした。
そして、当初はまったく見るつもりはなかったのが、深夜0時からのTBS「クリスマスの約束 2009」。仲のいいアーティストが一堂に集まって歌う、フォーク世代の歌い手が今でもよくやる例のパターンね…と思いきや、その想像もしなかったあまりにも素晴らしいライブ・パフォーマンスに感動のしっぱなしでした。ちょっといったいなに!?この番組! この「クリスマスの約束」、今年で9回目? これまでぜんぜんノーチェックでした(汗)。
今年は、小田和正が「前からずっとやってみたかった企画」。それは総勢21組34名に及ぶアーティストたちが一堂に会し、それぞれの代表曲を全員で支え合い、歌い継いで行く《22分50秒》のノンストップの大メドレー。

今年の夏、アーティストたちのもとに送られてきた小田和正からの手紙。その手紙には今までの音楽業界の常識を超える企画が書かれていた。小田和正が「ずっと前からやってみたかった企画」ーその企画と小田和正の想いに、キャリアや年齢も関係なく賛同したアーティストたち、多忙なスケジュールを調整しあい、重ねられた数ヶ月に及ぶ企画会議。実現できるかどうかもわからない手探りの日々、立ちはだかる制作陣との戦い、苦悩と不安の4ヶ月。それでも『奇跡の瞬間』を信じて重ねていったリハーサル…辿り着いたのは、楽譜13枚に及ぶ大メドレーだった。
タイトルは《22分50秒》ー
そして、22分50秒の大メドレーを終えた瞬間会場は感動のあらしへ。鳴り止まない拍手は小田和正の見せた感涙の涙で更に大きなものへとなった。会場にいた3000人が体感した「音楽の力」を12月25日(金)全国TBS系の放送にて是非一緒に体感してほしい!!
この♪「22分50秒」がとにかく圧巻のひと言。“圧巻”という言葉がすぐには出てこないほどの感動。決して予定調和ではなく、歌が繋がっていくうちにどんどんアーティストもオーディエンスもボルテージが上がり、こちらもTVで見ているライブだというのにこれほど引き込まれてしまう展開というのは、他に例を見ないのではないか。次々と伝播し、増幅していくただならぬこの高揚感。いつまで経っても鳴りやまない会場の拍手の波にまた感動。収録のビデオクルーや編集・MAV、仕上げの質も高いクオリティをキープしていたのもポイントが高い。
TVの番組でも、歌の持つ力の強さというものは伝えることが出来る。アラフォーどころかアラカンの小田さん、見事な仕事ぶりだなぁ。いやぁ~これは是非録って残しておきたかった!この手のライブってBS局で再放送されたりするのかな。リピート放送があればこれは是非チェックを!ハンパではなく、鳥肌モノの好企画です。
大阪の実家のコレクションからちょっとした珍品を持ち帰ってきました。スティーブ・マックイーンものが、2本。
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「栄光のル・マン」。なんとOS劇場のネーム入りです。しかもチケットの半券まで残っています。
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この映画、劇場公開時に観たことをすっかり忘れていました。というよりも…実は「観た」ということ自体、まったく憶えていません。パンフレットの発行年月日を確認してみると“昭和46年”。…うーん…さすがにまだその頃は幼すぎて憶えていないのかも…。
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そしてこちらは「パピヨン」です。このパンフレットにもしっかりOS劇場の名前が入っています。
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ところが「栄光のル・マン」と同様に、この作品もOS劇場でロードショー公開時に観たという記憶がまったく抜け落ちてしまっているのです。“昭和49年”…憶えていてもいいはずなんだけどなぁ…。
![]() | タワーリング・インフェルノ [Blu-ray] (2009/12/09) スティーブ・マックィーン ポール・ニューマン この作品の詳細を見る |
念のため、家族に確認をしてみたところ「どっちの映画もオマエも一緒に観ているハズだ!」。オコチャマには「栄光のル・マン」も「パピヨン」も記憶に残るほどのインパクトがなかったということなのかなぁ…(そんなはずはないのに)…翌昭和50年(1975年)公開の「タワーリング・インフェルノ」はハッキリと憶えているというのに…こんなこともあるもんなんですねぇ。
12月も中旬を過ぎると、このあたりから一気に時間がたって、あれよあれよという間にお正月になっちゃうんですよねぇ…というわけで、本日の“エイガのガラクタ”は懐かしのお正月映画特集とまいりましょう。画像はいずれも大阪の実家でサルベージしてきたパンフレットです。(いかんせん記憶を頼りに書いていますので、公開年度に誤りがあるような場合はフォローをよろしくお願いします)
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皆様もご存知の「ジョーズ」です。この作品は1975年のお正月映画でした。
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続く1976年のお正月映画は、先日ご紹介した「キングコング」。
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そして、いざ公開されてみると意外と地味な印象だったのが、翌1977年のお正月映画だったこの「オルカ」。プロデューサーは「キングコング」と同じくディノ・デ・ラウレンティス、鑑賞した劇場はこれもまたOS劇場でした。いかんせんどこかもの哀しいストーリーで、少々“お正月映画”らしい華やかさにも欠けましたが、エンニオ・モリコーネの音楽が絶品です。(しかし、映画本編よりも遙かに強烈だったのは他でもない、この時に初めて見た「未知との遭遇」と「スター・ウォーズ」の予告編なのでした!) そして、なんといってもこの年のお正月映画と言えば、歴史的な大ヒットを記録した「007/私を愛したスパイ」。ところが、このロードショー公開時にはまだ007シリーズというものには“まったく”興味が無く、リアルタイムでは観ていません(笑)。
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(1978年のお正月作品が手元には残っていない…観てなかったのかな?)1979年のお正月映画はこの「戦国自衛隊」。D(ディメンション)150に対応していた阪急プラザ劇場での2回連続での鑑賞でした。ちなみにこの年のお正月映画として、時を同じくして公開されていたのが「007/ムーンレイカー」です。初めて映画館でボンド映画を観ることになったのがこの「ムーンレイカー」で、(これもまたOS劇場です) そしていよいよここから“ボンド人生”が始まるわけです。この年末でちょうど30周年ということになりますね。
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(続く1980年のお正月作品のパンフも残っていません…) そして、この伝説の(!?)「キャノンボール」は1981年。あの「レイダース 失われた聖柩」や「タイタンの戦い」と同時期のロードショー公開でした。画像中央にあるシーンはTV-CMでも使われていて、「コレにはすっかり騙された!」という方もきっと多いんじゃないでしょうか。びっくりするくらいのオールスターキャストが総出演、映画の中身も負けず劣らずの“なんじゃこりゃ?!級”でしたが、でもむしろこれくらいハッタリが効いていた方が良いのです。なんたってお正月映画なんですから(笑)。
![]() | 007/ムーンレイカー [Blu-ray] (2009/03/27) ロジャー・ムーア ミシェル・ロンズデール この映画の詳細を見る |
冬休み、クリスマス、そして迎えるお正月。“映画を観る”ということがまだスペシャルだった時代。“お正月映画”が特別な映画だった時代。“映画館に行く”ということが家族の大きなイベントだった時代。だからこそ、あらためて振り返ってみても、今もってどの作品も強く記憶のなかに刻まれているのでしょう。お正月映画、万歳!
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年末のこの時期になると、必ず毎年想い出すのがこの映画、「キングコング」。日本では1976年のお正月映画でした。監督は、ここのところ頻繁にウチのブログで登場している「タワーリング・インフェルノ」のジョン・ギラーミン。以前、“エイガのガラクタ”シリーズでご紹介済みですが、音楽はジョン・バリーが担当しています。その後、演技派として名を馳せることになるジェシカ・ラングのデビュー作でもあります。何度でも言いますが、なぜこの作品がそれほどまでに駄作扱いされているのか、まったく理解に苦しみます。画像は大阪でサルベージしてきた劇場用パンフレット。すっかり忘れていましたが、「OS劇場」の名前がプリントされていました。
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そしてこちらは別冊「スクリーン」の「キングコング」特集。劇中のスチールの他に、実物大コングの製作過程もリポートされています。オコチャマのくせに“ディノ・デ・ラウレンティス”なんていう名前を憶えることが出来たのも、パンフレットと併せてこの本を繰り返し読み耽っていたからでしょう。だからいまだに手放せないし、いまでもついついこの時期になると、この「キングコング」のことを想い出してしまう、なんていうことになるのでしょうね。う!なんだかまた観たくなってきた。今週は図らずも70年代、ジョン・ギラーミン監督特集だなぁ。
![]() | キングコング(1976) [Blu-ray] (2009/09/18) ジェシカ・ラング ジェフ・ブリジッス この作品の詳細を見る |
今年、早くもブルーレイ化されました。もちろん、2009年の“マイ・フェイバリット・ディスク”のうちの一枚です。
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そうこうしているうちに、A7用の新たな (とは言ってもヴィンテージものの)ネットワーク、N801-8Aが届きました。写真右側は、これまで使っていたN501-8A。両機とも大きさ、デザインはまったく同じです。なのであまりカンドーがありません。ホーンに先駆けてまずは交換作業を終え、さっそくエージングを始めました。
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近頃のヘビロ・ディスク、ジャズ編です。ヴォーカルは、もうここのところはメロディ・ガルドーとTAKE6、圧倒的にこの2枚。とにかくその声に、ハーモニーの存在感に鳥肌が立ちっぱなしです。モダン・ジャズは定番のアルバムですが、コルトレーンのバラードとハンク・モブレー。言わずもがな、ホーンの旨味がたっぷりと味わえます。CTIレーベルからはジルベルト・ウィズ・タレンタインとポール・デスモンド。70年代のこういった都会的なジャズ・ボサノヴァも抜群に気持ちいい。システムと対峙しながら、じっくりと耳を傾けながら聴く…なんてもったいない!もう躍りながらノリまくって聴いています(笑)。でも、これぞアルテック・サウンドの醍醐味でしょう。
![]() | ジルベルト・ウィズ・タレンタイン (2009/11/26) アストラッド・ジルベルト このディスクの詳細を見る |
手持ちの「ジルベルト・ウィズ・タレンタイン」はかなり前のディスクのままなので、そろそろ買い換えておきたいところ。最新のリマスタリング盤もリリースされたばかりですしね。全編に渡ってデオダートのアレンジセンスが光る名盤です。この機会に、CTIは他にももっと聴いておかねばなぁ。
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というわけで、ウチにも「タワーリング・インフェルノ」の国内版ブルーレイディスクが届きました。
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お目当てだった「水曜ロードショー」版の日本語吹替トラック、そして日本語字幕がかつての手書き字幕風のフォントになっているところもいいですねぇ。往年の大ヒット作、今なお日本でも人気の高い作品なのですから、こういった国内版ならではのこころ配りは嬉しいものです、というか最低限、映画ファンに対してこれくらいの配慮はやはり必要でしょう。また、オリジナル英語トラックがジャケット上ではご覧のように「5.1ch DTS」になっているのですが、ディスクには「dts HD MA 5.1ch」で収録されています。
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中央の画像は北米でリリースされているフォックス版。右側の画像が国内ワーナー版です。この画像では絵の差が判り難いとは思いますが、実際にスクリーン上で確認してみると、やはりMPEG-4 AVC収録のフォックス版の方が精細感は出ています。とはいってもVC-1収録のワーナー版がことさらに甘い絵というわけではなく、ストレスを感じるようなことはありません。音声は、ワーナー版の方が若干元気で音圧も高いような印象。なかでも日本語吹替トラックがまるで新録版のようにクリアなトーンでびっくりしました。
![]() | タワーリング・インフェルノ [Blu-ray] (2009/12/09) スティーブ・マックィーン ポール・ニューマン このディスクの詳細を見る |
北米盤と同じく特典映像もぎっしり、Amazonだともう既に価格も半額ほどに下がっていますので、この国内ワーナー版、かなりお買い得感♪があると思います。“年忘れロードショー”にぴったりです。

The Towering Inferno - Original Motion Picture Soundtrackをチェックする
なんとっ!米アマゾンでは正規版のオリジナルサントラ盤が出品されています。
「アルテックシステムによる、より“映画らしいサウンド”とは?」このテーマを自分なりに探ってみようと、いまウチにあるアルテックのA7、1975年型のA7-500-8を同年型のA7-8に替えてみようかと考えています。
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以前にも、ウーファーユニットを一時的に416-8Bから416-8Aに換えてみたことがあり、この時には音のヌケが良くなって、とてもモダンなテイストで気持ちいいなぁ、音楽の再生には向いているなぁと感じたことがありました。では、映画の再生をメインで考えた時に、より“映画らしいトーン”にするにはどうすればいいのか? そこで思いついたのが「クロスオーバー周波数の変更」なのでした。ウーファーとホーンの関係をいまいちど見直してみる。クロスオーバーポイントを現在の500Hzから800Hzにすることで、映画の音、特に台詞や音楽のニュアンスがどう変わるのか。その“実験”のためには現状のネットワークとセクトラルホーンを800Hz仕様に対応させる必要がありますが、こればっかりはもう自分で試してみるしかありません。
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とは言っても、スピーカー自体をそっくり入れ替えるというわけではなく、ネットワークとセクトラルホーンをそれぞれN501-8AからN801-8Aに、511Bを811Bに替えればそれでOK。(この組み合わせがA7-8になるわけです)1963年にA7が誕生した際にはもともとこのクロスオーバーポイントは800Hzに設定されていましたので、よりオリジナル・セットに近いトーンで再生することが出来る、ということになるはずです。既にN801-8Aは程度の良いヴィンテージ品を安く手に入れましたので、あとは811Bホーンを探すのみ。別冊ステレオサウンド「ALTEC」で井上卓也氏曰く、「音色面でアルテックサウンドがお好きでしたら (511Bよりも) むしろ811Bかな、という感じなんです」。いいコンディションのホーンに出会えるといいな。
![]() | 用心棒 [Blu-ray] (2009/12/18) 三船敏郎 東野英治郎 この作品の詳細を見る |
シアターまで震わせる三船敏郎の野太い声、スクリーンから吹き出す佐藤勝の音楽。楽しみです!
大阪でサルベージしてきた“エイガのガラクタ”。こんなものも残っていました。
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モーリン・マクガヴァンの唄う「タワーリング・インフェルノ」と「ポセイドン・アドベンチャー」の主題歌をカップリングしたシングル盤レコードです。この“サントラ盤 ベリーベスト 映画音楽シリーズ”。当時、他にもなかなか好い組み合わせのシングル盤がいくつもリリースされていました。うっかりしていると、なかにはオリジナル・サントラ版ではなく、カヴァー・バージョンが収録されていることもありましたが、このシングルはA面・B面ともに映画と同じバージョン。とてもお得な一枚です。というわけで、いよいよ9日(水)には「タワーリング・インフェルノ」国内版ブルーレイディスクがリリースされますので、本日はこの「タワ・イン」の総集編です。
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エイガのガラクタ ~タワーリング・インフェルノ~ (2008.4.10) の再録です。
前回のブログで「大地震」のサントラ盤をご紹介したところ、「『タワーリング・インフェルノ』のサントラはまだCD化されていませんよね?」というコメントを頂きました。いえいえ、ちゃんとCDになっています。
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20世紀フォックスとワーナーのコラボ作品、パニック映画を代表する超大作にふさわしいオープナーの♪「Main Title」は、ジョン・ウィリアムズ作品を代表する名曲と言っても差し支えないでしょう。また、劇中ではポール・ニューマンとフェイ・ダナウェイの“愛のテーマ”として登場していた♪「Something For Susan」は、1980年前後に大阪・毎日放送の夜の天気予報のBGMに使われていたりもしました。
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2001年のリリース。それまでなかなかCD化されることはなく、ブートレグ盤が一時はサントラファンの間には出回っていましたが、このアルバムはFilm Score Monthlyレーベルからリリースされた、これまでで唯一の正規盤です。ただし3000枚限定のプレス、今はもう既に廃盤になっていますので、Amazonのマーケットプレイスはもちろんのこと、オークション等でも滅多にお目にかかることが出来ません。
![]() | The Best of Maureen McGovern (2005/05/24) Maureen McGovern このアルバムの詳細を見る |
映画本編中にもチラッと登場していた、モーリン・マクガヴァンが歌う主題歌♪「We May Never Love Like This Again」なら今でも入手することが出来ますし、このアルバムには「ポセイドン・アドベンチャー」の主題歌♪「Morning After」も収録されています。70年代テイストたっぷりですね~♪
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北米盤「タワーリング・インフェルノ」 (2009.7.15) の再録です。
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待ちに待った!「タワーリング・インフェルノ」の北米盤ブルーレイディスクが到着しました。
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20世紀フォックスとワーナーの共同製作によるこの超大作、北米盤はフォックスからのリリースです。いっぽう今秋にも追って登場することになるUK盤は、ワーナーからのリリース予定。(おそらく国内盤もワーナー版でしょう)当初からのアナウンスの通り、このUS盤には日本語字幕・日本語吹き替えは収録されていませんが、それはぜんぜん大きなモンダイじゃありません。ふと スクリーンに目をやると「タワーリング・インフェルノ」がウチのシアターで流れている。これがなによりも重要(笑)。でもそういう映画なんです、この作品は。
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何度見ても胸がわくわくするオープニングです。思えばハイデフ版は2005年のお正月にエアチェック、D-VHSにムーブしたWOWOW版から約4年ぶりのお目見えとなります。ちなみにウチのD-VHS、このオープニング部分ばかりをこれまで何度も繰り返して再生していたので、もうノイズだらけ。ジャムるのも時間のモンダイか!というところでのブルーレイディスクのリリース。これからは心置きなくリピート再生でバンバン楽しめます。
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![]() | タワーリング・インフェルノ [Blu-ray] (2009/12/09) スティーブ・マックィーン ポール・ニューマン このディスクの詳細を見る |
というわけで、こちらが国内版の「タワーリング・インフェルノ」。20世紀フォックスではなく、ワーナーからのリリースです。このディスク、なんとも懐かしい豪華名声優版の日本語吹替トラックが収録されています。ご存知の方はご存知の、なんと1984年の12月にオンエアされた「水曜ロードショー」版です。もうそれだけで、思わずこの国内盤をまたまたオーダーしてしまいました(汗)。やっぱりこの映画って、この時期、年の瀬やお正月なんていうのがほんとピッタリとくるんですよねぇ。吹替版をあえて小さなTVで見るっていうのも贅沢な楽しみ方。コタツに入ってゴロゴロしながら見てみたいな(笑)。
2009年、特にここ数ヶ月の間、よく耳にしたのが「3D」。先日、アイマックスで3D版の「クリスマス・キャロル」を観たばかりですし、ジェームズ・キャメロン監督の3D作品「アバター」の公開も控え、来年の映画界、そしてオーディオ&ビジュアルはこの「3D」がキーワードになるそうな。しかし、“これからは3D!”と声高に叫ばれるのはなにもこれが初めてのことではなく、今までにもたびたび同じような提案がなされてきました。というわけで本日のエイガのガラクタは、“これからは3D!in 1983”です。
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1983年の「ポパイ」。3D特集号です。あまりにも懐かしかったので、大阪の実家から持ち帰ってきました。
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もちろん、セロファン製のアナグリフ(赤青)式メガネ付き。
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イラストも写真もフツーに飛び出します。
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この特集がエライのは、広告までが3D仕様になっているところ。左から、マクセル、ソニー、東芝。マクセルはUD-Iのカセット・テープ、ソニーは♪「ひ~とびとぉのヒットビット」、東芝に至ってはまだβビデオです(笑)。
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この3D特集号が出たのは1983年の11月。映画で言うと「13日の金曜日Part3」が公開されて約半年後、「ジョーズ3D」が日本で公開される数ヶ月前、というタイミングです。年が明けて「ジョーズ3D」が日本でもロードショー公開されて大ヒットを記録、いよいよ本格的にハリウッド映画は3D時代に突入!…のハズが、いつのまにやら3D!3D!という声も小さくなってしまいました。「ジョーズ3D」のあまりの出来の悪さというのも大きな原因だとは思うのですが、しかし所詮は3Dというものは映像界では“あだ花”的な存在のはず。メインストリームにはなり得ない宿命なのでしょう……。個人的には劇場版「仮面の忍者 赤影」やシェリー版「オズの魔法使い」の頃から、“立体モノ”はめちゃめちゃ好きなんですけどね。
![]() | The ART of AVATAR ジェームズ・キャメロン 『アバター』の世界 (2009/11/28) ピーター・ジャクソン(序文) ジョン・ランドー(前書) この本の詳細を見る |
「アバター」は? 3DTVは? 今回の3Dムーヴメント、果たしてうまく波に乗るのか否か。
すっかり捨ててしまったとばかり思っていたのですが…発見!大阪で見つけてきた“エイガのガラクタ”です。
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1978年の「ロードショー」8月号の別冊付録、「スター・ウォーズのすべて」。
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78年の8月ですから、劇場では絶賛ロードショー公開中の頃。(OS劇場で観たのは7月28日でした)まだ「スターログ」や「キネマ旬報」という雑誌が存在していることを知らず、洋画の情報源と言えば「ロードショー」と「スクリーン」だけ、という典型的な映画少年(笑)でしたので、この付録のガイドブックも映画を観る前、観た後、サントラ盤のレコードを聴きながら、ひたすら読み返していました。
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そして、本日のブログの話はコッチがメイン。これは冊子の裏表紙に掲載されている広告です。ナショナルが売り出していたホームシアターセット。その名も「ロードショー」。投射サイズは60型で、“20型の約10倍もある大スクリーン”とキャッチコピーにはありますので、この頃一般家庭で使われていたTVサイズは最大でも20インチ程度だったのでしょうね。当時は欲しいとか欲しくないとか、そういう次元ではまったく考えてはいませんでした。当然のことながらめちゃめちゃ高額でしたし、こんなものはマジメに暮らしていたら絶対に手に入るものではない(笑)、もう最初っから縁のないモノだと諦めていました。しかしその後、大学時代に学校の近くにある喫茶店にこのセットが置かれているのを見つけて、大画面見たさでよく通っていました。ポール・マッカートニー&ウイングスの「ROCK SHOW」のレーザーディスクが、いつもニジニジボケボケの映像で流れていました。
![]() | マイケル・ジャクソン THIS IS IT Amazon限定スチールブック仕様/特製ブックレット付き [Blu-ray] (2010/01/27) マイケル・ジャクソン このディスクの詳細を見る |
それが今では、もうイッパンカテイでも40インチのTVなんていうのは当たり前。しかもハイビジョン対応のディスプレイがフツーに部屋に置かれているわけですから、思えば恵まれた時代になりました。しみじみ。
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ウチに迎え入れてから まだそれほど間がないというのに、日々絶好調の働きぶりを発揮してくれているALTECの344A。あまりの気持ち良さに、ここのところは集中してジャズをメインに音楽ばかりを聴いていることが多いのですが、もちろんそこはアルテック、映画と組み合わせて楽しくないわけがない。1960年代頃の映画は言うに及ばず、最新作でも驚くほどマッチングがよく、サウンドスクリーンの向こう側から音がズドーンと勢いよく飛んでくる。しかも押しが強いだけではなく、スクリーンの外側まで余裕を持ってたっぷりと広がる音場や、奥行き方向の距離感の再現力、音の強弱の表現力も素晴らしい。辛口のリアルさ一辺倒というよりも、A7らしい、ほどよく甘さの効いた“記憶色に彩られたトーン”もとても気に入っている。
そして、やはり真骨頂となるのが濃密な中低域を核とした俳優の台詞。その迫真力、浸透力。そして声の持つ生々しさ。これまで何度も観ている馴染みのシーンでも、その声の質感やボディ感だけで、もうドキドキとさせられてしまうのです。「近いよ 近いっ!」っていうほど熱を持って迫ってくる。しかもこれが50年前のプリメインアンプ、35年前のスピーカーから成る“古参システム”からいとも簡単に繰り出されているのだから恐れ入ります。もしかしたら10年ほど前、初めて友人のシアターで聴いて感銘を受けた時のA7の音、アルテックのパワーアンプ1568AとレキシコンのAVプリ、DC-1でドライブしていたシステムよりもいい感じに鳴ってくれているかもしれない。小ぶりであっても344A、アルテック印のプリ部がきっと功を奏しているのだと思う。
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ALTEC×ALTEC、うっかりするとこれがウチにとっては“あがり”の組み合わせのスタートになっていくのかも、という気分になって、こんなグッズをシアターの壁に飾ってみました。ちょっとした“決意表明”のようなものかもしれません。このADアートのイラストにあるように、A4がスクリーンの裏に置かれていたというOS劇場や、懐かしの映画館たち、きっとどこも大なり小なりALTECのシステムが組まれていたところが多かったのだろうけれど、ということは今、ウチで聴いているような音があの頃も同じように流れていたのだろうか。これまで知らず知らずのうちに、ずっと映画館で耳にしていたのだろうか。ふと、そんな想い出の映画館サウンドのことばかりが頭の中をよぎる12月1日、今日は「映画の日」なのでした。