Posted in 08 2010
幻の「ネバーセイ・ネバーアゲイン」日本語吹替新録版
いよいよ明日、“幻の「ネバーセイ・ネバーアゲイン」日本語吹替新録版”のオンエアです。もちろん、これが本邦初公開となります。リピート放送が今のところ予定されていませんので、問答無用で必録です!というわけで、本日は6月9日にアップしたブログ記事をもう一度お届けしましょう。
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ようやくこの情報を、晴れて公にすることが出来る時がやってきました。

これは「ネバーセイ・ネバーアゲイン」の日本語吹き替え版のアテレコ用の台本です。台本の表紙にも印刷されているように、アテレコ作業が行われたのは4年前。4月・5月にWOWOWで一挙放送された、本家イオン・プロダクション版007シリーズの日本語吹き替え新録版が制作された時と同じタイミングでのレコーディングです。つまり、実はこの「ネバーセイ・ネバーアゲイン」にも“新録版”が存在しているのです。
もちろんコネリー=ボンドの声は若山弦蔵さん。本来なら本家シリーズと同様に、この作品も(おそらく)新たなDIマスターが作られ、同じくレストアされた音声トラックと、そして新たに出来上がった日本語吹替版を収録したDVDやブルーレイディスクが追ってリリースされるはず・・・でした。
![]() | ネバーセイ・ネバーアゲイン [DVD] (2009/02/06) ショーン・コネリー キム・ベイシンガー この作品の詳細を見る |
ところがちょうど時を同じくして、いったんはソニー・ピクチャーズに移管されたMGM映画の権利が、制作作業の途中で再び20世紀フォックスに戻るという前代未聞の事態になり、実作業部隊の現場はてんやわんや。(ボクもその渦中に身を置いていました)それでもなんとか本家007シリーズは無事にDVDでのリリースを迎え、追っかけてブルーレイディスクでのリリースも散発的ではありますが、その後も続けられることになりました。(そしてこのディスク版と同じ新録日本語吹き替え版がWOWOWでの一挙放送時にも使われていました)しかし、権利移管の煩雑な作業の中で、その存在が両スタジオのなかで共に忘れ去られてしまっていたのが、この「ネバーセイ・ネバーアゲイン」の日本語吹替新録版なのです。

他でもない、あの若山弦蔵さんが登板してレコーディングが行なわれた貴重な新録版。このまま埋もれさせてしまうわけにはいかない。そこで、“幻”となってしまっている新録版を収録したディスクをリリースして欲しい!とスタジオの担当者に“強く強く要請”をし続けたところ、その結果、無事にマスターの存在も確認することが出来、さぁあとはいつ、どのタイミングでリリースになるか、という状態までには既にこぎつけてはいました。ところが(本国ではブルーレイディスクも既にリリースされているのにもかかわらず)国内版のリリースには今もって至らずのまま…というのはみなさんもご存知の通りです。

そうこうしているうちに、今春のWOWOWの007オンエアプロジェクトに参加。ならばパッケージがダメでも、もしかしたら放送なら実現するかもしれない。さっそくWOWOWの担当者にこの“幻の日本語吹替新録版”の存在を明かしてみたところ、すっかり“その気”になってしまい、あれよあれよという間に本国のMGM本社からオンエアの許諾を受けることに成功。晴れてパッケージソフトに先駆けて、この幻の日本語吹替新録版がWOWOWでオンエアされる運びとなりました。

劇場公開時の惹句をもじれば、“いよいよ「真打ち登場」”。まだWOWOWのオフィシャルサイトにも情報が出ていませんが(この情報が公になること自体、これが初めてです)8月19日(木)の放送が予定されています。もちろん、ハイビジョンでのオンエア。実際にオンエアマスターをチェックしてはいませんが、「絵については3月にオンエアされた従来と同じ世代のマスターで、音声トラックにはこの新録版が使われたものになります」とWOWOWの担当者からは聞いています。繰り返しになりますが、これが本邦初のお目見えとなります。
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