8月にリリースが予定されている「マリリン・ザ・プレミアム・ブルーレイ・コレクション」。いま、プルーフ盤を使ってウチのシステムで絶賛チェック中です。初めてブレ―レイ化される5作品のうち「七年目の浮気」「ショウほど素敵な商売はない」「百万長者と結婚する方法」「紳士は金髪がお好き」は、4Kスキャニングによるマスターが使われているんですが、このクオリティが凄い。

なかでもその色鮮やかさに唖然とさせられるのは「紳士は金髪がお好き」。このシーンはバズ・ラーマン監督の「ムーラン・ルージュ」でニコール・キッドマンも唄っていた♪「Diamonds Are a Girl's Best Friend」のオリジナル版です。ゴージャスで濃厚な香りがスクリーンから溢れだす。これもまたハリウッド黄金時代ならではのパワーでしょう。
今のタイミングでディスクを映写したものをアップすることはできませんので、日曜日の夜にBSフジでオンエアされている「movie@home」の番組中に流れるTVスポットから映像を拝借。
スクリーンサイズはスタンダードサイズですが、とにかく色の純度の高さ、発色の良さに痺れます。深い赤の背景にビビッドなピンクの衣装。むっちりねっとりのモンローの表情に、まさに“くぎづけ”になります。絵の持っている色気の表現という意味では、これまでも評価の高かった、同じくフォックス作品の「サウンド・オブ・ミュージック」やMGMの「ウエスト・サイド物語」を超えているのではないか、と感じています。
リリースまでにはまだ時間がありますが、いちど「movie@home」で確かめてみて下さい。ブログにアップした画像だとオリジナルの真紅の赤がまったく出ません。放送で見るだけでもその艶めかしさにびっくりしますよ!
「七年目の浮気」もWOWOWでオンエアされていますが、クオリティの差は歴然!です。

なかでもその色鮮やかさに唖然とさせられるのは「紳士は金髪がお好き」。このシーンはバズ・ラーマン監督の「ムーラン・ルージュ」でニコール・キッドマンも唄っていた♪「Diamonds Are a Girl's Best Friend」のオリジナル版です。ゴージャスで濃厚な香りがスクリーンから溢れだす。これもまたハリウッド黄金時代ならではのパワーでしょう。
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今のタイミングでディスクを映写したものをアップすることはできませんので、日曜日の夜にBSフジでオンエアされている「movie@home」の番組中に流れるTVスポットから映像を拝借。

スクリーンサイズはスタンダードサイズですが、とにかく色の純度の高さ、発色の良さに痺れます。深い赤の背景にビビッドなピンクの衣装。むっちりねっとりのモンローの表情に、まさに“くぎづけ”になります。絵の持っている色気の表現という意味では、これまでも評価の高かった、同じくフォックス作品の「サウンド・オブ・ミュージック」やMGMの「ウエスト・サイド物語」を超えているのではないか、と感じています。
リリースまでにはまだ時間がありますが、いちど「movie@home」で確かめてみて下さい。ブログにアップした画像だとオリジナルの真紅の赤がまったく出ません。放送で見るだけでもその艶めかしさにびっくりしますよ!
![]() | マリリン・ザ・プレミアム・ブルーレイ・コレクション(8枚組) (2,000セット数量限定生産) [Blu-ray] (2012/08/03) マリリン・モンロー このボックスの詳細を見る |
「七年目の浮気」もWOWOWでオンエアされていますが、クオリティの差は歴然!です。
WOWOWやBS日本映画専門チャンネルでここのところ録り溜めたなかから、日本映画の“いろんなスコープ作品”をチェックしてみました。まったくの偶然なんですが、すべて1958年に劇場公開された作品ばかりが揃いました。

まずは「日活スコープ」。「スコープ」じゃなくて「スコーフ。」と読める。
今村昌平監督の「果しなき欲望」(1958年)です。撮影はイマヘイ組の姫田真佐久が担当。スコープの構図を使った絵作りというよりも、癖のある役者が同じ画面のなかでツラを揃える絵、というのが面白い。

これは「東宝スコープ」作品でも、珍品の「東宝パンスコープ」。スタンダードサイズで撮影をして上下をトリミングするという、今でいうところの“パン&スキャン”版です。
この「東宝パンスコープ」方式で劇場公開されたのは「大怪獣バラン」(1958年)の一作のみ。撮影は小泉一・荒木秀三郎・有川貞昌の3名。監督はご存知、本多猪四郎と円谷英二です。

そして、「大映スコープ」。日活と同じく、やはり「スコープ」ではなく「スコーフ。」ですね。
市川崑監督の「炎上」(1958年)。撮影は宮川一夫。この作品も大胆な構図のカットが素晴らしい。

市川崑監督らしい、グラフィカルなタイトルバックからのワンカット。このデザインもシネスコサイズならでは、です。他にも邦画のシネマスコープ作品では、松竹映画の“松竹グランドスコープ”のロゴから始まる木下恵介監督版の「楢山節考」もNHK BSでエアチェックしたのですが、うっかり消してしまいました!奇遇にも、この作品も1958年の劇場公開。惜しいことをしてしまいました。

これは今回の企画とは関係ありません!が、エアチェックライブラリーに北川景子の主演作品が揃ってきましたので、そろそろ彼女の映画を取り上げようかと思っています。ただ、どの作品もスクリーンアスペクト比がヴィスタサイズばかりですので、こんな具合で“勝手にシネマスコープ上映”ということにしようと思っています。まぁたまには、こういった切り口もあってもいいでしょう(笑)。

【アナモフィックレンズ Panasonic AG-LA7200 Sekaimon オークション状況】

まずは「日活スコープ」。「スコープ」じゃなくて「スコーフ。」と読める。
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今村昌平監督の「果しなき欲望」(1958年)です。撮影はイマヘイ組の姫田真佐久が担当。スコープの構図を使った絵作りというよりも、癖のある役者が同じ画面のなかでツラを揃える絵、というのが面白い。

これは「東宝スコープ」作品でも、珍品の「東宝パンスコープ」。スタンダードサイズで撮影をして上下をトリミングするという、今でいうところの“パン&スキャン”版です。
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この「東宝パンスコープ」方式で劇場公開されたのは「大怪獣バラン」(1958年)の一作のみ。撮影は小泉一・荒木秀三郎・有川貞昌の3名。監督はご存知、本多猪四郎と円谷英二です。

そして、「大映スコープ」。日活と同じく、やはり「スコープ」ではなく「スコーフ。」ですね。
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市川崑監督の「炎上」(1958年)。撮影は宮川一夫。この作品も大胆な構図のカットが素晴らしい。

市川崑監督らしい、グラフィカルなタイトルバックからのワンカット。このデザインもシネスコサイズならでは、です。他にも邦画のシネマスコープ作品では、松竹映画の“松竹グランドスコープ”のロゴから始まる木下恵介監督版の「楢山節考」もNHK BSでエアチェックしたのですが、うっかり消してしまいました!奇遇にも、この作品も1958年の劇場公開。惜しいことをしてしまいました。

これは今回の企画とは関係ありません!が、エアチェックライブラリーに北川景子の主演作品が揃ってきましたので、そろそろ彼女の映画を取り上げようかと思っています。ただ、どの作品もスクリーンアスペクト比がヴィスタサイズばかりですので、こんな具合で“勝手にシネマスコープ上映”ということにしようと思っています。まぁたまには、こういった切り口もあってもいいでしょう(笑)。

【アナモフィックレンズ Panasonic AG-LA7200 Sekaimon オークション状況】
※ 5月24日 10:00 新記事追加
先日、発表されたばかりの「007 製作50周年記念版ブルーレイBOX」の仕様。このゴージャスなブルーレイブックは、“基本的”には全世界共通となっているのですが…。

こちらは北米版のイメージカット。

そしてこちらは国内版のイメージカット。“1974”の「007/黄金銃を持つ男」のところに、ディスクが収納されていません。うっかりディスクを入れるのを忘れていました!というわけではなく、実はこれにはちゃんと理由があります。よ~く見ていないと気付かないこの違い。何故か!?ブレ―レイブックは全世界共通の仕様ではあるものの、ディスクの出し入れの際に盤面に少しでも傷を付けることが無いよう、国内版では“ディスクは別梱包”という仕様になる模様です。どういった形で“別梱包”となるのかは目下検討中のようですので、最終的な仕様が決定になれば、追ってオフィシャルにアナウンスされるでしょう。このブログでも情報解禁のタイミングでお伝えしようと思います。日本のファンにとってはなかなか嬉しい気遣いですよね♪
あぁ やっぱり♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」を聴くとホッとする(笑)。
![]() | 007 製作50周年記念版 ブルーレイ BOX 〔初回生産限定〕[2012年秋発売予定(発売日未定)] (2099/01/31) ショーン・コネリー ジョージ・レーゼンビー 他 このボックスの詳細を見る |
先日、発表されたばかりの「007 製作50周年記念版ブルーレイBOX」の仕様。このゴージャスなブルーレイブックは、“基本的”には全世界共通となっているのですが…。

こちらは北米版のイメージカット。

そしてこちらは国内版のイメージカット。“1974”の「007/黄金銃を持つ男」のところに、ディスクが収納されていません。うっかりディスクを入れるのを忘れていました!というわけではなく、実はこれにはちゃんと理由があります。よ~く見ていないと気付かないこの違い。何故か!?ブレ―レイブックは全世界共通の仕様ではあるものの、ディスクの出し入れの際に盤面に少しでも傷を付けることが無いよう、国内版では“ディスクは別梱包”という仕様になる模様です。どういった形で“別梱包”となるのかは目下検討中のようですので、最終的な仕様が決定になれば、追ってオフィシャルにアナウンスされるでしょう。このブログでも情報解禁のタイミングでお伝えしようと思います。日本のファンにとってはなかなか嬉しい気遣いですよね♪
あぁ やっぱり♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」を聴くとホッとする(笑)。
「007製作50周年記念版 ブルーレイ BOX」は、こんな感じでちょっと珍しいパッケージになります。

以前、このブルーレイボックスのベースとなる、別の或る映画シリーズのパッケージをサンプルとして見せて頂きましたが、印刷のクオリティや使われている紙の厚みや質感など、めちゃめちゃゴージャスなブルーレイブック!をイメージしていただければいいのではないかと思います。本日解禁になったサンプル画像では、ディスクの収納部分に、1974年の「007/黄金銃を持つ男」、1977年の「007/私を愛したスパイ」から、ボンドガールのブリット・エクランドとバーバラ・バックのスチールがフィーチャーされているのが判ります。まさに50周年記念にふさわしいボックスになるはずです。

以前、このブルーレイボックスのベースとなる、別の或る映画シリーズのパッケージをサンプルとして見せて頂きましたが、印刷のクオリティや使われている紙の厚みや質感など、めちゃめちゃゴージャスなブルーレイブック!をイメージしていただければいいのではないかと思います。本日解禁になったサンプル画像では、ディスクの収納部分に、1974年の「007/黄金銃を持つ男」、1977年の「007/私を愛したスパイ」から、ボンドガールのブリット・エクランドとバーバラ・バックのスチールがフィーチャーされているのが判ります。まさに50周年記念にふさわしいボックスになるはずです。
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007シリーズ生誕50周年記念のお祭り気分は一切排除、といった趣ですね。

★日本語字幕入りの国内版ティーザートレーラーも同時公開!
http://special.movies.yahoo.co.jp/detail/20120521090617/

★日本語字幕入りの国内版ティーザートレーラーも同時公開!
http://special.movies.yahoo.co.jp/detail/20120521090617/

先日発表された「007/スカイフォール」のティーザーポスターを見てみたら、やはり「ロード・トゥ・パーディション」を思い起こさせられた。というわけで、改めて再見してみました。亡くなってしまった撮影監督のコンラッド・L・ホールは「明日に向って撃て!」に続いて、この作品でも撮影賞でオスカーを獲得。もちろん、本作でもスクリーンサイズはシネマスコープが採用されています。
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メインビジュアルがそのままジャケットにも使われているブルーレイディスク。マシンガンを手に向かってくるトム・ハンクスの姿が、ティーザー・ポスターでフィーチャーされている、ワルサ―PPKを携えて向ってくるダニエル・クレイグ=ボンドにイメージが重なりませんか?
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「007/スカイフォール」で音楽を担当するトーマス・ニューマンのスコアに、もし不安を感じていらっしゃるのならばチャプター18を聴いてみて下さい。畳み掛けるような緊迫感にきっと驚かれるはずです。しかも録音の質が高い。サウンドエフェクトの使い方もすこぶる効果的。彼が♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」をアレンジすると、いままでになく格調の高いテイストになるのだろう、そんな期待に胸も膨らみます。中央の写真はまだボンドを演じる前のダニエル・クレイグ。007の新作へのサム・メンデス監督の起用は、もしかしたらダニエル・クレイグの強い進言もあったのかもしれません。

とはいえ、「ロード・トゥ・パーディション」で描かれる“血の繋がりのある親と子”と“血の繋がりのない親と子”の“仁”と“義”の物語に、異父兄妹という関係であるプロデューサーのマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリが強い興味を惹かれていたことに間違いはないでしょう。「007/スカイフォール」では、ボンドの父やボンド生い立ちのエピソードがストーリーに絡んでくるのではないかと伝えられています。実の親と子の関係と共に、血の繋がらない親=Mとの関係をシリーズで初めて正面から見据えて描くことこそが、“50周年記念”という節目となる作品にはふさわしいのだ、とマイケルとバーバラは考えているのかもしれません。
![]() | ロード・トゥ・パーディション [Blu-ray] (2012/04/21) トム・ハンクス、ポール・ニューマン 他 この作品の詳細を見る |
「ロード・トゥ・パーディション」と同様に、「007/スカイフォール」ではMがボンドに向って「お前でよかった…」と呟くような事態に陥るのではないか…少々気がかりです。サム・メンデス監督も既に「暗い話になるだろう」とコメントしていますし、土砂降りの中のM、というシチュエーションも登場するようです。「007/スカイフォール」のティーザーポスターに描かれたガンバレルのなかから“ロード”が延びているというのも、この2つの作品を結びつけているようでなにやら暗示的です。
日本時間の18日(金) 午前1時に「007/スカイフォール」のティーザーポスターが解禁になりました。

“IN IMAX”の文字が入るのは007シリーズでは初めてのこと。“♯Skyfall”のハッシュタグも今風です。
やっぱり 似、似てる・・・。

こちらは横ワイド版。ガンバレルのデザインが微妙に広い。個人的にはこっちのバージョンの方が好きかな。
この007ボックスのプロジェクトも既に進行中。“ちょっとひと味違う”仕様になる…かもですよ!

“IN IMAX”の文字が入るのは007シリーズでは初めてのこと。“♯Skyfall”のハッシュタグも今風です。
![]() | ロード・トゥ・パーディション [Blu-ray] (2012/04/21) トム・ハンクス ポール・ニューマン ダニエル・クレイグ この作品の詳細を見る |
やっぱり 似、似てる・・・。

こちらは横ワイド版。ガンバレルのデザインが微妙に広い。個人的にはこっちのバージョンの方が好きかな。
![]() | 007 製作50周年記念版 ブルーレイ BOX 〔初回生産限定〕[2012年秋発売予定(発売日未定)] [Blu-ray] ショーン・コネリー ジョージ・レーゼンビー 他 このボックスの詳細を見る |
この007ボックスのプロジェクトも既に進行中。“ちょっとひと味違う”仕様になる…かもですよ!

先週末の土曜日と日曜日、WOWOWでオンエアされていた「『ダーティハリー』シリーズ全5作品ノーカット吹替版 一挙放送!」は忘れずにチェックされましたか?これまで地上波で放送されてきた山田康雄版の日本語吹替トラックをベースに、従来はカットされていた部分の日本語吹替を新たに収録して作成された“完全版”仕様でのオンエアでした。
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ハリー・キャラハン役の山田康雄氏は既に亡くなっていらっしゃいますので、以前、「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」のDVDボックス用の“追加新録”でイーストウッドの声としてキャスティングされた、多田野曜平を起用してのWOWOWオリジナル版です。吹き替えの演出は伊達康将さん。かつて007シリーズの新録版の吹替トラックを作成した時にも若山弦蔵作品の演出を担当されていましたので、しばらくの間、みっちりと一緒に作業をさせて頂いていたことがあります。知る人ぞ知る、もうベテラン中の大ベテランです。

絵のマスターのクオリティも文句なし。おそらくブルーレイ盤と同じ世代のマスターでしょう。
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まだ「1」「2」「3」しかチェックしていませんが、山田康雄版と多田野曜平版、あまりに声に違和感がないので驚いています。フツーに観ていると、たぶん気が付かないんじゃないでしょうか。とても丁寧に作られた新日本語吹替版に仕上がっています。この“ノーカット版”オンエアの企画の発案者は、007シリーズ全作一挙放送の時にご一緒していたWOWOWの映画担当のスタッフ。熱意があってGOOD JOB!“欠落版”はブルーレイディスクにも収録されていましたが、ノーカット完全版はオンエアのみの限定ですので、貴重なコレクションになります。来月、6月25日(月)から29日(金)にリピート放送が予定されていますので、録り逃がした方は要チェック。こんな嬉しい企画は大歓迎!です。

「ダーティハリー」シリーズも「4」まではスコープサイズ。だから大胆な構図だってOK!
![]() | Dirty Harry Ultimate Collector's Edition (2008/06/03) Clint Eastwood、Andrew Robinson 他 このボックスの詳細を見る |
東宝のスコープサイズの映画と言えば、黒澤明作品。

これはモノクロ版の東宝スコープロゴです。いつもならデジカメで撮った画像は全く手を加えずにアップしているんですが、モノクロ映像の場合、陽の光の入る部屋で日中にスクリーンを撮影すると、ホワイトバランスが時間や天候で大きくバラついてしまいますので、今日の画像は撮影後に色味を調整して、見た目の印象に近づくようにしています。

全編でスコープ画面を巧みに使い切る「用心棒」(1961年)。左右に広がり、奥に広がるセットデザインも見事です。撮影は宮川一夫。とにかく三船敏郎の存在感が圧巻で、スクリーンからはみ出しそうな勢い。

「用心棒」とは前後編的な関係になる「椿三十郎」(1962年)。キャメラは小泉福造と斎藤孝雄が担当。映像設計もさることながら、見るたびにドラマに引き込まれてしまう傑作です。頭のいいヤツ、ユーモアのあるヤツ。映画の主人公はこうでなくっちゃ。

そして、スコープ画面ならではのダイナミックな構図と豪快なキャメラワークの素晴らしさが際立つ「隠し砦の三悪人」(1958年)。撮影は山崎市雄。まさに「スター・ウォーズ」の原点にふさわしいエンターテイメント超大作です。黒澤作品のアクション時代劇と言えば、これまでは「用心棒」ばかりを見ることが多かったんですが、シネスコ&カーブドスクリーンでこの作品にあらためて興奮させられました。1958年、これぞ黄金時代の日本映画界が生み出した、世界に誇れる一本でしょう。

スピード&パワー!アクション映画で長玉のレンズがこれほど効果を上げているシークエンスは他にありません。こういった動きのあるショットでは、スクリーンが湾曲していることでさらに絵の躍動感が倍増します。

これはモノクロ版の東宝スコープロゴです。いつもならデジカメで撮った画像は全く手を加えずにアップしているんですが、モノクロ映像の場合、陽の光の入る部屋で日中にスクリーンを撮影すると、ホワイトバランスが時間や天候で大きくバラついてしまいますので、今日の画像は撮影後に色味を調整して、見た目の印象に近づくようにしています。

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全編でスコープ画面を巧みに使い切る「用心棒」(1961年)。左右に広がり、奥に広がるセットデザインも見事です。撮影は宮川一夫。とにかく三船敏郎の存在感が圧巻で、スクリーンからはみ出しそうな勢い。
![]() | 用心棒 [Blu-ray] (2009/12/18) 三船敏郎、東野英治郎 他 この作品の詳細を見る |

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「用心棒」とは前後編的な関係になる「椿三十郎」(1962年)。キャメラは小泉福造と斎藤孝雄が担当。映像設計もさることながら、見るたびにドラマに引き込まれてしまう傑作です。頭のいいヤツ、ユーモアのあるヤツ。映画の主人公はこうでなくっちゃ。
![]() | 椿三十郎 [Blu-ray] (2009/10/23) 三船敏郎、仲代達矢 他 この作品の詳細を見る |

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そして、スコープ画面ならではのダイナミックな構図と豪快なキャメラワークの素晴らしさが際立つ「隠し砦の三悪人」(1958年)。撮影は山崎市雄。まさに「スター・ウォーズ」の原点にふさわしいエンターテイメント超大作です。黒澤作品のアクション時代劇と言えば、これまでは「用心棒」ばかりを見ることが多かったんですが、シネスコ&カーブドスクリーンでこの作品にあらためて興奮させられました。1958年、これぞ黄金時代の日本映画界が生み出した、世界に誇れる一本でしょう。
![]() | 隠し砦の三悪人 [Blu-ray] (2009/12/18) 三船敏郎、上原美佐 他 この作品の詳細を見る |

スピード&パワー!アクション映画で長玉のレンズがこれほど効果を上げているシークエンスは他にありません。こういった動きのあるショットでは、スクリーンが湾曲していることでさらに絵の躍動感が倍増します。
東宝、大映、ならばこちらも登場ですね。

東映スコ――――――――プ。東映とくれば、ウチはもうヤクザ映画。

ヤクザ映画と言えば、もう高倉健。健さんです。1972年の佐伯清監督作品「昭和残侠伝 破れ傘」。シリーズ全9作のうちの最終作です。早くWOWOWでエアチェックしたいシリーズなんですが、いまのところCS放送の東映チャンネルHDでエアチェックしたものを観ています。さすがにCSでのオンエアなので、東映作品独特のべっとりとした、赤く太い文字はエッジがジャギーっぽくなります。シリーズでは最大の見せ場となる、健さんと池部良の殴り込みのシーン、このあたりはスコープサイズが巧く活かされますね。また他の作品も含め、ヤクザ映画ならではの賭場や襲名披露、盃を交わすシーンなどが頻繁に登場しますが、ずらっと人が居並ぶ構図ではスコープの画面サイズが効きます。タイトルワークもスクリーンからはみ出さんばかりのボリュウム。

1968年の山下耕作監督作品「博奕打ち 総長賭博」。主演の鶴田浩二扮する中井信次郎の生き様、これなんぞはもう人間としての、男としての美学の鑑。というわけで、大東映を代表する作品として広く認められる一本です。WOWOWでのオンエアでシリーズ全作をチェックしたばかりです。本作には東映のヤクザ映画の生みの親として、多くの作品でプロデューサーを務める俊藤浩滋の実の娘、“緋牡丹のお竜”こと藤純子も出演。この頃の藤純子ってちょっと上戸彩や石原さとみっぽい雰囲気ですね。当時は相当に人気も高かったことでしょう。しかしなによりこのシリーズは、どの作品も若山富三郎がとにかくめちゃめちゃ怖い(笑)。

そして、深作欣二監督作の「仁義なき戦い」。1973年のシリーズ一作目です。スコープ撮影で、この作品ほど手持ちでキャメラをぶん回して撮っているという映画も珍しいのではないでしょうか。義理も秩序も失った若者たちの無鉄砲な熱い群像劇、スタンダードサイズの中に登場人物たちをぎゅうぎゅうに押し込める方が良いのかと思いきや、意外と横長のスクリーンサイズの持つダイナミズムがぴったりと作風に嵌まっているようです。人肌のトーンなどいかにも邦画、富士フィルムらしい発色ですね。

ところが、東映作品の旧作については他社に比べると、映画のハイデフ化はかなり遅れているような印象があります。絵のトーンも、同じ作品の中でもシークエンスによってかなりばらついている。いや、クオリティ管理の行き届いていない粗いフイルムの状態だからこそ、往年の東映映画館を思わせるのだ!…と、もはや手放しでは喜べないように思います。これからどうなるのかな、東映のプログラムピクチャー群は。「あとがないんじゃぁ…あとが…。」
「昭和残侠伝」シリーズの高倉健と池部良が再び顔を合わせる「冬の華」。傑作です。

東映スコ――――――――プ。東映とくれば、ウチはもうヤクザ映画。

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ヤクザ映画と言えば、もう高倉健。健さんです。1972年の佐伯清監督作品「昭和残侠伝 破れ傘」。シリーズ全9作のうちの最終作です。早くWOWOWでエアチェックしたいシリーズなんですが、いまのところCS放送の東映チャンネルHDでエアチェックしたものを観ています。さすがにCSでのオンエアなので、東映作品独特のべっとりとした、赤く太い文字はエッジがジャギーっぽくなります。シリーズでは最大の見せ場となる、健さんと池部良の殴り込みのシーン、このあたりはスコープサイズが巧く活かされますね。また他の作品も含め、ヤクザ映画ならではの賭場や襲名披露、盃を交わすシーンなどが頻繁に登場しますが、ずらっと人が居並ぶ構図ではスコープの画面サイズが効きます。タイトルワークもスクリーンからはみ出さんばかりのボリュウム。

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1968年の山下耕作監督作品「博奕打ち 総長賭博」。主演の鶴田浩二扮する中井信次郎の生き様、これなんぞはもう人間としての、男としての美学の鑑。というわけで、大東映を代表する作品として広く認められる一本です。WOWOWでのオンエアでシリーズ全作をチェックしたばかりです。本作には東映のヤクザ映画の生みの親として、多くの作品でプロデューサーを務める俊藤浩滋の実の娘、“緋牡丹のお竜”こと藤純子も出演。この頃の藤純子ってちょっと上戸彩や石原さとみっぽい雰囲気ですね。当時は相当に人気も高かったことでしょう。しかしなによりこのシリーズは、どの作品も若山富三郎がとにかくめちゃめちゃ怖い(笑)。

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そして、深作欣二監督作の「仁義なき戦い」。1973年のシリーズ一作目です。スコープ撮影で、この作品ほど手持ちでキャメラをぶん回して撮っているという映画も珍しいのではないでしょうか。義理も秩序も失った若者たちの無鉄砲な熱い群像劇、スタンダードサイズの中に登場人物たちをぎゅうぎゅうに押し込める方が良いのかと思いきや、意外と横長のスクリーンサイズの持つダイナミズムがぴったりと作風に嵌まっているようです。人肌のトーンなどいかにも邦画、富士フィルムらしい発色ですね。

ところが、東映作品の旧作については他社に比べると、映画のハイデフ化はかなり遅れているような印象があります。絵のトーンも、同じ作品の中でもシークエンスによってかなりばらついている。いや、クオリティ管理の行き届いていない粗いフイルムの状態だからこそ、往年の東映映画館を思わせるのだ!…と、もはや手放しでは喜べないように思います。これからどうなるのかな、東映のプログラムピクチャー群は。「あとがないんじゃぁ…あとが…。」
![]() | 冬の華 [DVD] (2002/07/21) 高倉健、北大路欣也 他 この作品の詳細を見る |
「昭和残侠伝」シリーズの高倉健と池部良が再び顔を合わせる「冬の華」。傑作です。
東宝、大映と 邦画の“醤油”系が続きましたので、今日は“メキシカン・ホットチリ・ソース”系です。

ロバート・ロドリゲス監督のグラインドハウス3作品。映写サイズはスコープではなく、ビスタサイズです。まずは「プラネット・テラー」。アナモフィックレンズは装着したままで、プロジェクター側で画面サイズを変えています。褐色の肌に、赤く濡れた唇。香ばしい汗の匂いまで伝わってきそうな、まさにホットチリ・サルサのようなトーン。粗く汚した画調やフィルムキズなどもくっきりと細密に再現されています。

パートカラーが随所に登場する「シン・シティ」です。以前使っていたVPL-VW50など、ソニー機はデフォルトだとG(緑)被り気味になるプロジェクターを時々見かけるんですが、このVPL-VW85にはまったく色むらがありません。最暗の黒は出ているけれど、無理やりに引き込んでいるわけではないので、階調がしっかりと表現されています。いかにもポストプロダクションで作られたデジタルっぽいクールなモノトーンですが、必ずしもモノクロというわけではなく、シーンによっては微妙に色付けがされているのがよくわかります。

そしてこれは「マチェーテ」。1990年代のソニー・ピクチャーズテイストを彷彿とさせる、発色が強烈な極彩色の世界。中央の画像の車のボディ、こってりとした赤味の混ざった黄色やメタリックなグリーンやブルーの鮮やかさは、毒々しくて気持ちが良くなるほど。少々誇張されて、劇画チックなテイストになったほうがこういった作品は楽しい。

ビスタサイズの作品であっても、アナモフィックレンズを通すことによって、フイルムのなかで光が溢れるような印象になります。そこにこそ、あえて外部レンズを使って映写をする意味がある。新シアターのテーマを“カーヴドシネスコ計画”ではなく、当初から“アナモフィック計画”と名付けていたのも、そういった理由からなのでした。幅広い表現力で応えるエリートスクリーンの高いコストパフォーマンスにも、驚かされるばかりです。

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ロバート・ロドリゲス監督のグラインドハウス3作品。映写サイズはスコープではなく、ビスタサイズです。まずは「プラネット・テラー」。アナモフィックレンズは装着したままで、プロジェクター側で画面サイズを変えています。褐色の肌に、赤く濡れた唇。香ばしい汗の匂いまで伝わってきそうな、まさにホットチリ・サルサのようなトーン。粗く汚した画調やフィルムキズなどもくっきりと細密に再現されています。
![]() | プラネット・テラー [Blu-ray] (2010/05/12) クエンティン・タランティーノ、ジェフ・フェイヒー 他 この作品の詳細を見る |

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パートカラーが随所に登場する「シン・シティ」です。以前使っていたVPL-VW50など、ソニー機はデフォルトだとG(緑)被り気味になるプロジェクターを時々見かけるんですが、このVPL-VW85にはまったく色むらがありません。最暗の黒は出ているけれど、無理やりに引き込んでいるわけではないので、階調がしっかりと表現されています。いかにもポストプロダクションで作られたデジタルっぽいクールなモノトーンですが、必ずしもモノクロというわけではなく、シーンによっては微妙に色付けがされているのがよくわかります。
![]() | シン・シティ [Blu-ray] (2008/12/05) ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク 他 この作品の詳細を見る |

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そしてこれは「マチェーテ」。1990年代のソニー・ピクチャーズテイストを彷彿とさせる、発色が強烈な極彩色の世界。中央の画像の車のボディ、こってりとした赤味の混ざった黄色やメタリックなグリーンやブルーの鮮やかさは、毒々しくて気持ちが良くなるほど。少々誇張されて、劇画チックなテイストになったほうがこういった作品は楽しい。
![]() | マチェーテ [Blu-ray] (2011/08/24) ダニー・トレホ、ジェシカ・アルバ 他 この作品の詳細を見る |

ビスタサイズの作品であっても、アナモフィックレンズを通すことによって、フイルムのなかで光が溢れるような印象になります。そこにこそ、あえて外部レンズを使って映写をする意味がある。新シアターのテーマを“カーヴドシネスコ計画”ではなく、当初から“アナモフィック計画”と名付けていたのも、そういった理由からなのでした。幅広い表現力で応えるエリートスクリーンの高いコストパフォーマンスにも、驚かされるばかりです。

大映スコ ――――――――――― プ。そして大映と言えば、永遠のアイドル 若尾文子。
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吉村公三郎監督作 「婚期」(1961)撮影は宮川一夫。アグファカラーの渋い発色が美味い。ピンキーな頬に注目。
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市川崑監督作 「雪之丞変化」(1963)撮影は小林節雄。スコープサイズを活かしたダイナミックな絵が持ち味。
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増村保造監督作 「刺青」(1966)撮影は宮川一夫。全編、瞬きする間もなく若尾文子が色っぽい。画調も鮮烈。

「雪之丞変化」から。もう思わずため息が漏れてしまう、まさにスコープサイズで美しさが映える映画女優です。

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