「エヴリシング・オア・ナッシング」 PAL盤 DVD

「エヴリシング・オア・ナッシング:知られざる007誕生の物語」
全世界で愛されている映画史上最長シリーズ作品、007シリーズの知られざる舞台裏をスリリングに描く。ひとつの夢にかけた3人の男達――007シリーズのプロデューサー、アルバート・R.ブロッコリとハリー・サルツマン、そして原作者のイアン・フレミング。1962年から50年間続く、映画史上最長のシリーズ作品の製作にまつわる人間たちのスリリングなドラマが印象的に語られる。007シリーズ関係者やイオン・プロダクションに貯蔵されている、未だかつて世の中に出たことのないアーカイブ映像もふんだんに交えながら、これまで決して語られなかった007製作秘話が明かされる。
映画祭ではTOHOシネマズ六本木ヒルズのスクリーン6での一回限りの上映。国内ではおそらく200名足らずの007ファンしか見ることが出来なかった作品ですが、随所に笑いあり涙あり、しっかりと浪花節の世界になっていて、なかなかに泣かせる内容になっています。この「エヴリシング・オア・ナッシング:知られざる007誕生の物語」のDVDが週明けの28日、日米に先駆けてイギリスでリリース開始。本来ならハイビジョンでの放送か、国内版ブルーレイディスクのリリースを待ちたいところですが、ウチでは久々にPAL盤を取り寄せることになります。

“いちかばちか”を意味する、“エヴリシング・オア・ナッシング”=“Everything Or Nothing”=“EON”。BD/DVDに収録されている特典映像のインタビューのなかでは、ブロッコリ自身はその説は否定していたというエピソードをマイケル・G・ウィルソンが紹介していましたが、この「エヴリシング・オア・ナッシング:知られざる007誕生の物語」には、バーバラ・ブロッコリがあらためて“Everything Or Nothing”=“EON”説を肯定する重要な証言が盛り込まれています。また、先日のブログでも触れましたが「サンダーボール作戦」から始まる、ブロッコリ家の「打倒!ケヴィン・マクローリー物語」もケッサクです。
本編のオープニングにも登場する、歴代6人ボンドの“みんなで一緒にガンバレル”は鳥肌モノ。
NEVER SAY NEVER “ネバーセイ・ネバーアゲイン”

ガンバレルはNG、ガンロゴもNG。ならばということで、数で勝負のオープニング。

製作総指揮はEONプロの宿敵、ケヴィン・マクローリー。ところがこのオッサンのプロデュースセンスがなかなかいい。キャスティングも巧いし、ラニ・ホールの主題歌もキャッチ―でセクシー。♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」がどこにも流れないのは致し方ないとしても、かつての本家シリーズを彷彿とさせる雰囲気がそこかしこにある。「サンダーボール作戦」がとりわけ好きなのも、意外と“マクローリー=マナー”に惹かれるからかも知れません。

40代半ばで現役の諜報部員であることに疑問と限界を感じるクレイグ=ボンドに比べ、コネリー=ボンドときたら…。しかし、本家シリーズではそれまで見て見ぬふりをしていた“ジェームズ・ボンドの加齢”を「スカイフォール」の30年前に「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は既に採り入れていました。

ボンドガール@ドミノはキム・ベイシンガー。劇場公開時のポスター表記では“ベイシンジャー”。

マネーペニー、M、Qなどのレギュラーメンバーも勢揃い。Q課などは予算削減の煽りを受けて大変なようです。

正々堂々とスペクターもエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドも登場します。ファティマ役はバーバラ・カレラ。

いつの間にか本家シリーズが失ってしまっていた“ちょっと際どいオトナの007”風味。

大きな見せ場のひとつ、バイクアクションはどう見てもコネリー=ボンドが乗っているようには見えない。

“番外編”扱いとなっているこの作品も、今となっては充分に往年のボンド映画っぽいテイストで、むしろクレイグ=ボンドシリーズの方が“番外編”だというような気もしなくもない。あらためて観てみると、劇場公開時とは違った視点で楽しめるかもしれません。また、EONプロの“打倒!宿敵ケヴィン・マクローリー物語”は、もうすぐ英国でDVDがリリースされる007シリーズのドキュメンタリー映画「EVERYTHING OR NOTHING」でたっぷりと描かれています。
![]() | ネバーセイ・ネバーアゲイン [Blu-ray] (2013/04/03) ショーン・コネリー、キム・ベイシンガー 他 この作品の詳細を見る |
ブルーレイ盤に収録される日本語吹替音声は、個人的には「ゴールデン洋画劇場」「日曜洋画劇場」のTV放映版がお薦め。ジェームズ・ボンド@若山弦蔵は“鉄板”としても、007シリーズに縁のある吹替陣がずらり。ドミノ@田島令子は「女王陛下の007」のトレーシー、ファティマ@鈴木弘子は「ロシアより愛をこめて」のタチアナ、ラルゴ(クラウス・マリア・ブランダウワー)@内海賢二は言わずもがな、007吹替の名物俳優。サブキャラクターにもブロフェルド@中村正、フェリックス・ライター@田中信夫、M@羽佐間道夫、Q@石森達幸(本家シリーズではM役もこなしている!)などなど吹替界の名だたる人気メンバーが勢揃い。“NEVER SAY NEVER 番外編”。侮るなかれ、です。
速報!「ネバーセイ・ネバーアゲイン」が遂に登場

日本国内では未発売のままだった「ネバーセイ・ネバーアゲイン」のブルーレイディスクがいよいよリリースとなります。1983年の劇場公開からちょうど30年。“30th ANNIVERSARY EDITION”として、007ファン&吹替ファンが長らく待ち望んでいた日本語吹替音声が遂に初収録されます。もちろんコネリー=ボンド役は“真打ち”の若山弦蔵さん。

しかも、かつて「ゴールデン洋画劇場」「日曜洋画劇場」で放映された“TV放送版”と、WOWOWでオンエアされた“2006年新録版”の2種類の吹替音声トラックを収録。“TV放送版”のカットされたパートについては字幕スーパーでの処理、“2006年新録版”は全編ノーカットです。さらにオリジナルのTV放送版は DTS-HDマスター・オーディオ 1.0chのロスレス収録。さすが気合いが入っていますね♪ 発売予定は4月3日。春先の愉しみがまたひとつ増えました。

ネバーセイ・ネバーアゲイン
※以下 2009年2月4日 北米盤BDがリリースされることになった際の記事の再録です
祝!ブルーレイディスク化ということで、本日の“エイガのガラクタ”は「ネバーセイ・ネバーアゲイン」のオリジナル・サントラ盤。これは1995年に“SILVA SCREEN RECORDS”からリリースされたCD版です。音楽を担当しているのはミッシェル・ルグラン御大。
この作品はご存じのようにイオン・プロダクション製ではありませんので、いわゆる“番外編”扱い。よって♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」が登場しなかったり、プロモーションにはお馴染みの“ガン・ロゴ”が使われてはいないものの(その代わりと言っちゃあなんですが「スペクター」「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」は登場します)しかし“本家版”であるはずの「007/慰めの報酬」あたりを観ていると、この作品なんかは充分に往年のボンド映画っぽいテイストに仕上がっているんだよなぁと、実はこれまでの評価が(良い意味で)揺らいでいたりなんかしている今日この頃なのです。
劇場公開時にリリースされていたレコード版には収められていなかった楽曲も収録。オープナーのM1♪「Bond Back In Action」もそのうちの一曲ですが、しかしこのナンバーも結局は本編では登場していません。(どういう経緯なのか「トゥルー・ライズ」のトレーラーに使われていました)
Never Say Never Again
(1995/04/04)
Michel Legrand
このアルバムの詳細を見る
しかしなんと言ってもこのアルバムの聴きどころは、ラニ・ホールの歌う主題歌の♪「ネバーセイ・ネバーアゲイン」でしょう。この曲のプロデュースは、彼女の夫君のハーブ・アルパートとセルジオ・メンデス。80年代初期の作品らしく、オカズもたっぷりのゴージャスなアレンジが堪りません。ハーブ・アルパートはこれまた奇しくも“番外編”の「カジノロワイヤル」と同様にトランペットでも参加、“本家シリーズ”に負けず劣らずの名曲に仕上がっています。“なんだか最近の007シリーズの主題歌はイマイチだなぁ”とお感じの方には是非オススメしたい、ウチでは今でもヘビロ度の高い一曲です。
「007/TV放送吹替版DVDボックス 第二期」リリース!

「007 TV放送吹替初収録特別版DVD-BOX【第二期】」の発売が始まりました。

【第二期】に収録されるのは「ダイヤモンドは永遠に」から「ムーンレイカー」までの5作品。

ベースとなっているのはお馴染み、Empire Designチームの手によるジャケットデザインです。COOL!

特製ブックレットも同梱。キャスティングリストの他、インタビューに登場するのはディレクターの小山悟さん。

ロジャー・ムーア=ボンドの、そして007シリーズを代表する超人気作「私を愛したスパイ」。【第二期】BOXのメダマ作品です。ボンドの吹き替えはもちろん広川太一郎さん。ノリにノッた広川=ボンド節がたっぷりと楽しめます。また、プレタイトルアクションでユニオンジャック柄のパラシュートが開いた瞬間に鳴り響く♪「ジェームズ・ボンドのテーマ」も、旧トラックver.の方が力強いミックスになっていますので要チェック。映画館での興奮が甦ります。

同じTBSでのオンエアでも「月曜ロードショー」版と「ザ・ロードショー」版、2種類の吹替えを収録。

ディスクレーベルは【第一期】のデザインを踏襲。DVDの容量でも出来る限り映像のクオリティも高めたいという意図で、音声の収録フォーマットには【第一期】に引き続き、すべてドルビー・デジタルを採用しています。
![]() | 007 TV放送吹替初収録特別版 DVD-BOX 【第二期】 (2013/01/09) ロジャー・ムーア ショーン・コネリー このボックスの詳細を見る |
【第一期】のDVDシリーズをご覧になった方は、記憶していた以上の音のクオリティに驚かれるようです。特筆すべきは息遣いまで感じ取れるほどの声の生々しさ。そしてサウンドエフェクトの情報量の多さ。これまで体験することが出来なかった大きなポイントです。また、当時はTVでのオンエアだけを意識したミックスになっていますので、とりわけセリフの立ち方などは現在の吹替版とは大きく異なります。モノラルトラックならではの密度の高いサウンドを堪能してみて下さい。

【第二期】のリリースで揃ったのが11本。ちょうどシリーズの半分です。現在は3月にリリース予定の【第三期】BOXを絶賛制作中。まだまだ道のりは長い。次はいよいよティモシー・ダルトン=ボンド@小川真司さんの日本語吹き替え音声が登場します。乞うご期待!
![]() | 007 TV放送吹替初収録特別版DVD-BOX(第三期) (2013/03/13) ティモシー・ダルトン このボックスの詳細を見る |

DVD-BOX【第一期】から【第四期】の全ボックスをご購入
封入のハガキでご応募頂いたお客様全員にファン垂涎の貴重な007アイテムをもれなくプレゼント!
★「ハッピー・アニバーサリー 007」日本語吹替版DVD
1987年/監督:メル・スチュアート/ホスト:ロジャー・ムーア=声:広川太一郎
「007/リビング・デイライツ」公開直前にTVでオンエアされた25周年記念番組の貴重なTV放送吹替版DVD!
★ TV放送吹替台本レプリカ
全22作品のうちランダムにいずれか一冊をプレゼント (※「007/慰めの報酬」は予定)
★ 007シリーズ日本版アートワーク特製リーフレット
※プレゼント内容は予定です。予告無く変更となる場合がございます。
※この全巻購入者・応募プレゼント企画はBOX商品のみが対象となります。
ボンドが日本語を喋っちゃったりなんかして!

昨日、元旦の朝日新聞です。モノホンの新聞を入手し損ねていましたので、校正作業中のPDFデータ画像をアップしておきます。「007 TV放送吹替初収録特別版DVD-BOX 【第二期】」。このボックスはロジャー・ムーア@広川太一郎さんの吹き替え作品がメインとなりますので「ボンドが日本語を喋っちゃったりなんかして!」というコピーもさることながら、ドーン!とあしらったガンロゴにもぜひ注目していただきたいと思います。ムーア=ボンド時代の劇場公開版のガンロゴといえば、やはりこのver.は外せません。日本国内でしか使われていない貴重なデザイン。「007/私を愛したスパイ」のスチルともども、いかにも往年のお正月映画っぽいでしょう。カーリー・サイモンのタイトルソングが聴こえてきちゃったりなんかして。
![]() | 007 TV放送吹替初収録特別版 DVD-BOX 【第二期】 (2013/01/09) ロジャー・ムーア ショーン・コネリー このボックスの詳細を見る |
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